企業が成長すると壁が出現するらしい
先日、70歳を超えた中小企業の社長にお話をしていたく機会を得ました。政治のことやインフレのことなど、とりとめもなくお話していただいた中で、参考になるご意見を紹介したいと思います。
数人から会社を大きくして一時期50人を超える規模にまで成長させたそうです。「50人を超えるとな、社労士から指導を仰がないといけなくなるし大変なのだよ」「それ以降、50人を超えないように抑えている」「身の丈というものを考えて経営をしていかないといけないよ」
大企業から中小企業に転職して、何て小回りが利くのだろうと思っていましたが、企業が大きくなると、意図せずに余計なルールに従わなくてはいけないこともあることを認識しました。
日本の企業に対する法律を全く理解していませんが、想像するに会社規模に応じて守らなくてはいけない義務がたくさんあるのでしょう。
中には大企業に甘いルールもあるのでしょうけれども、何か規制を作れば、手間暇がかかるのは事実でしょう。税金のルールにしても、一度規制緩和でフラットな状態にリセットしてもらえないかしら、と思うことすらあります。
とにかく、会社を大きく成長させるとそれなりに守るべきものや、果たすべき義務というものが増えてくる、面倒な壁が出現してくるということは覚えておこうと感じました。
自ら壁を作ることだけは避けよう
法律として作られてしまうものは仕方ないとして、自ら作ってしまうルールや何となくの決まりは、異変を感じたらすぐに撤廃するようにした方が、よいと感じています。
中小企業はとにかく、社長の一言で何でも決まっていきます。とは言え、会社の規模がそれなりに大きくなっていくと、権限を譲渡していかないと回っていかないのも事実です。
そこで、社内を統制するために作られるのが社内規定というものです。これまで社長の一声で決まっていたことが、社内規定というもので縛られるようになるのです。
多分、その会社規模というのが50名の壁なのかと思います。これまで効率よく小回りで回っていた企業が、急に決断スピードが落ちたり、社員のモチベーションが下がったりしていくことが生じるのです。
ある意味、自然の摂理ではありますが、それの壁を乗り越えて100人企業へ成長させている企業も少なくないのですから、対応策はいくつかあるのだと考えています。
中小企業の成長過程を知る
将来独立を考えているのですから、0から1にするにはどうするのか、ということだけを学ぼうと思っていたのですが、50人の壁も気になり始めていしまいました。
企業の成長も自然の摂理、物理現象のように何か目に見えない作用が働いて、成長したり縮小したりを繰り返していくのかも知れません。
何か一つでも、そのルールに気が付くことができれば、この先独立した後に何かの役に立つのかも知れない、そう思って社長の話をできるかぎり伺うようにしています。
もちろん0から1にするための心構えと行動力も備えていきたいと思います。