思いの外あっという間の収録
今年の依頼を受けたのが5月初旬だったので、約4ヵ月間、心のどこかにモヤモヤを抱えながら過ごしていたセミナー講師の動画撮影が今日無事に終わった。
今年は、大手町へ行ってJA本店での収録を予定していたのだけれど、台風の影響でリモートで実施する運びとなった。
ちょうど前後に補助預金やらITC試験やらでタイトなスケジュールであったので、移動せずに収録ができたことはラッキーであった。
セリフを読むだけの作業が、これほどキツイというのはやってみないと分からないことで、去年も散々取り直しをしたのだけれど、今年は今年で、本番まで一度も通しで練習することができずに臨むこととなり、不安しかなかった。
担当していただいた方が、「編集するから大丈夫です、自分のペースで」と背中を押してくださったので、一度も休むことなく1時間強、しっかりと大きな声でプレゼンすることができた。
もちろん、使えたり、言い間違えたり、どもったりした部分はあったのだけれど、1時間、休みなくしゃべり続けるとどうなるか、ということを体験でき、何とも清々しい気分にたどり着くことができた。
余った時間で、補助金にまつわる雑談をしている中で、「十分な技術力と経験があるのだかから中小企業診断士の肩書は不要ですよ」と言っていただいたことが印象に残っている。
ご自身は、診断士の資格を持たれているから、試験勉強ベースでの知識は理解されているものの、現場レベルの経験がないため分からないことが多いとおっしゃっていた後に、言っていただいた言葉である。
場所を変えれば埋もれてしまうような技術レベルでも、ちやほやしていただける居場所もある訳で、主戦場を間違えないように、自信を持って対応をしていこうと思える収録であった。
手作りの実験は楽しい
収録が終わって、清々しい気分のまま、ペルチェ温調の試作を作ることにした。
作ると言っても、ホームセンターで買ってきたアルミフレームを糸鋸で切るという力作業であったのだけれど、一時間半程度の工数で何とかイメージ通りの部材が出来上がった。
DIYにもならないような、一見しょぼいものであるが、こういう地道な作業から作り出される「味見用の試作」が、製品のコアな部分を担うものであることは経験から分かっていることである。
電源やテスター、放射温度計まで、アマゾンで安く仕入れることもできて、それなりの評価をできるところまで持っていくことができた。
あとは、詳細な設計を依頼できれば何とか形にできそうな気がしてきたので、明日の電気設計業者との打ち合わせまでに、実験風景だけでもオンラインでお見せすることができれば、と思い今日は全てをなげうって試作に集中して取り組むことにした。
運命の見積もり提出
一方で、食品加工業者から依頼されていた見積に関して、正式な見積もりを出す前に、本心と値ごろ感をそれとなく探ろうと思い、朝一番で電話連絡をしてみた。
まずは、他の業者から購入するのではなく、こちらから経由で購入する意思はあるのか、を聞いてみたところ「もちろんです」という、いつも通りの元気の良い答えを言っていただいてホッとすることができた。
次に、値段についてなのだけれど、ここに至るまでに、色々と悩んだ結果、普通の商社レベルのマージンで対応することにしたのだが、接続や設定など全てを対応するということにしたので、それであれば格安な価格での提示とも感じている。
とは言え、お客様からしてみたら、元々は手元にあるカメラで対応できないかを検討するというスタートであったので、がっかりする部分だろうと想像はしていた。
一昨日も電話にて、メーカー出し値が50万円から100万円でという情報を電話で伝えてジャブは打っていたが、結果的には100万円を超えるご提示になりますと、朝一番の電話で伝えたところ、一瞬「えっ、そうですか、、、」という、ため息交じりのコメントが耳に届いたような気がした。
とにかく、メールで見積もりを提示して返事を待つことにしたのだけれど、夜遅くに返信をいただき、社内で検討する、とのことであった。
もしかしたら赤字になるかも知れない、という恐れもあるのだけれど、とにかく、注文をいただけるのであれば、本当に精一杯のサービスと対応をしていきたいと、強く心に思うところである。