毎日更新 限定  起業日誌

304日目 前向きに引合い獲得を

今日は不思議と前向きになる出来事が多い一日であった。

主戦場を知っていると強い

午前中にお会いしたのは、先週の信用金庫が主催してくださった同時期に創業した経営者の交流会イベントで知り合った、店舗の設備改善を事業化されている方だ。

スーパーなどの冷凍機が古くなると、結露が激しくなるそうで、かと言って新品の冷凍機を新調する訳にもいかない場合に、ファンを取り付ける改造を施すらしく、そのファンを作って販売している、ということだけはイベントでお話を聞いていた。

お互いに自宅兼事務所で創業しているということもあり、近所の喫茶店で面会をすることにしたのだが、何かビジネスになることを話さねばと思いつつも、まずは何故そのような事業で創業したのか、ということが気になって、ここまでに至る経緯をお聞きすることにした。

ご年配の方であったので、薄々は感じていたのだけれど案の定、定年退職をきっかけに、独立をされたということで、前職で一人で対応していた事業をそのまま担いで活動されているようであった。

その点については、温調デバイスなどの医療機器開発で事業を立ち上げておられる、今製作の注文をいただいている社長と同じ流れだ。

どうやら前職の会社は、スーパー等の販売店舗に必要な備品を販売している商社であり、必要に応じて商品開発もされている50人規模の会社で勤められていて、少々揉めながらも、事業を切り離して定年退職されたという話も聞かせていただいた。

さらに、マクドナルドにしても、イオンにしても、自社や自店舗で必要となったオーダーメイドの機器というものは、オークションサイトのようなところで公示されて、入札で製作を受ける仕組みがある、という話も聞かせていただいた。

「もし、前の会社に御社を紹介したら色々な設計依頼が来そうですね」とまで言っていただいて、商社でありながら製作もやろうとしている企業は、取引先として設計会社や製作業者をいくつか持っているようなのである。

この社長は店舗業界の建設系に知り合いが多いとのことで、そこに強みがありそうであるし、医療デバイスの社長はリハビリ系の大学の先生にコネクションを多く持たれている、という共通点も見えてきた。

市場を絞るとよく言うが、必要なのは人脈を絞るというか、その業界の人脈を広げるというニュアンスの方が事業立上げに必要なこととしては腑に落ちる表現なのではないか。

ファンの設計案件として商談に行く際には同行させていただくという約束をしつつ、商売の鉄則のような何かを教えていただけたようで、とても有意義な時間を過ごすことができた。

より深い関係を構築していけば、何かしらビジネスを生み出せると強く思える出会いであった。

イベントで質の良い出会いを

午後からは、毎月の交流会で知り合いとなった中小機構の方がイベントで登壇されるということで、スタートアップ関連のトークセッションを聴講しに行った。

大手企業とのオープンイノベーションの一環としての人材交流というテーマであったが、その登壇者の中に、「テック系では量産化でつまずくことが多く、シニア人材などを探している」ということをおっしゃっている方がいた。

まさに、量産化アドバイザーとして求められている本丸が見えてきた気がして、イベント終了後に真っ先にその方に挨拶に行き名刺交換をさせていただいた。

産業局でスタートアップ支援をされているその方は、大手企業から研修や出向として人材をスタートアップに送り込むという仕事をされている方で、事業を立ち上げてしまった身としてはそのプログラムに参加することはできないので、「どのように挨拶をしようか」とそのことばかりが頭をめぐっていた。

「人材が決まらない繋ぎでもよいし、時給1000円でもいいから協力させてください」このような会話をして、その場では良い感触で挨拶をさせていただいた。

必ず次につなげるようなコミュニケーションをはかっていかなければならない、キーパーソンとして、しっかりと挨拶メールをするようにする。

また、トークセッションの隣の会場では、大学関連のブース展示があり、閉場間際に滑り込みで母校のロボットを展示しているブースに挨拶をさせていただきに行った。

chatGPTを使ったコミュニケしょんロボットを研究されているとのことで、前向きなコメントを残してくれるロボットとしてデモンストレーションを体験させていただいた。

今時と言えばそうであるが、そこまで先端を行くような技術でもないから、内容としては少々残念なところはあったが、考えている事業の案としての「技術継承にまつわるデータベースの蓄積」については、大いに共感を得ていただいたように感じた。

こちらも、大学関係ということもあって、しっかりと挨拶メールをすると共に、交流を深められたらと思う。

融資の話と自動化の案件

イベントの帰りには、融資のお願いをしている信用金庫の担当の方から「決済が通った」という一方のお電話をいただいた。

融資の金額としては800万円を申請していたのにたいして、500万円であるが、来年を生き延びるのには十分な借り入れをいただけることとなった。

有難い限りである。

今年一年は、政策金融公庫からの借入700万円で生き延びることができたが、結果としては思うような結果が出せずに苦しんだ。

来年は、早め早めに受注を獲得して焦ることのないようにしたい。

また、夜には追加の電話をいただいて、「他店舗のお客様ですが、豆腐屋さんが自動化を検討されいているので話を聞いてください」という引合いの連絡もいただいた。

今日だけでも、数件の引き合いに繋がりそうな案件が生まれて、とても前向きな一日を送ることができた。

引合い案件は多すぎて困ることはない、のだからまだまだ蓄積していかなければならない。

ABOUT ME
ゆうため
1978年生まれ 首都圏出身 地方都市在住 技術者として一部上場企業で20年勤務 独立めざして中小企業へ転職 コンサルティング会社からロボット会社を経て起業独立