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669日目 周回遅れの日本のロボット事業

いそげタンク 大事なのはコミュニケーション

今日と明日金曜日で、どこまでタンクの設計を進められるかがポイントであるが、はっきり言って3週間も間をあけてしまっていたら、打ち合わせ内容を思い出すのも大変だ。

そもそも、打ち合わせ時を振り返っても、事前準備のない中でのメモ書きしか残っていないのだから、理解をする時間が取られてしまうのは当然である。

流用元の図面とにらめっこをしながら、今回の修正ポイントを理解しつつ、変更必要な図面のみをピックアップするのだが、どうも不明な点が出てきたりして、余計な時間を取られてしまう。

また、細かい質問をしようにも、お客様と要元の関係も考慮するとそんなに小まめなコミュニケーションを取れるとも思えないし、そもそも流用元の設計意図は理解していないと思われるのである。

こうなると、ある程度進めて、「何を今さらそんな質問しているのだ」と思われることはNGで、「お、なるほど、そんな視点もあるのか、これなら安心できる」と思ってもらえるレベルの質問ができるところまでは、何とかして自力で進めなければならない。

そのつもりで進める中で、タンクの特注部分について、部品を溶接するかどうかの視点、ポンプの深さが異なるために別の仕様に変更する点、を確認するために思い切って要元に直接電話することにした。

すると、穏やかな口調で回答を得られることができ、少し一安心したところで、今日のタスクは終了だ。

今週は3夜連続で用事が入っているため、夕刻の設計ラストスパートができないことが難点だ。

紹介案件の進展

昨日の思いがけない紹介案件について、さっそく打ち合わせを23日に実施する運びとなり、行政の方からメールをいただいた。

紹介いただく企業の企業名を教えていただき、ホームページで確認すると、直感でいけそうだ、と思っていた通り、規模感や事業内容を見る限り、こちらが上手く入り込めそうな雰囲気を感じることができた。

あとは思い切って、こちらの経歴を説明しつつ、安心してロボットの新事業を立ち上げられるように、真摯に向き合うだけだ。

気を付けなければならないのが、「ロボット事業での成功確立」であるのだと思う。

大手も中小企業もこぞって対応している中で、何で一番の利益となるのか、その辺りの感度心を経営者の方とどれだけ摺合わせできるのか、がポイントとなるだろう。

その上で、顧問契約的なものになるのか、受託設計となるのか、先方の思いを探りながら、お互いのメリットを出せればと思うし、そもそもの狙いを見誤らないように、まずはしっかりと聞き取りをすることを忘れてはならない。

全ては経営者のスタンスで決まる

夜は、病院の配送ロボットのプログラム変更と検証について、前職でお世話になった企業のサポートをすることになっていた。

担当の方が変わられたのが原因なのか、いつもと違うピリピリとした雰囲気で、セットアップをしていたところに、何やら理事長なども訪れて様子を見に来られた。

かれこれ導入してから3年近くも経つのに、一向に安心して実用化できていない現状に苛立ちを覚えているようで、「これ以上トラブルを発生させたら返品する」というコメントまで耳に届いた。

これが日本のロボットベンチャー企業の実態で、そう簡単に実用化できるようなものはない。

だからこそロボットsireは、完成品のロボットを購入してきて、セットアップのみをするという姿勢をはみ出さずに、周辺機器とセットにすることで利益を出している状況であるわけで、それでも倒産件数が増加している点も気を付けなければならない。

一方で、最新のロボット技術を駆使したロボットメーカーはほとんどなく、あったとしても、作ったロボットを自社で実用化しようとは思っておらず、特許や権利を販売して生計を立てるという方針を出しているところがほとんどだ。

そういう事情も踏まえて、紹介案件における今度の打ち合わせでは、全ては経営者の方針に左右される、というロボット新事業の実態を伝えていきたいと思う。

ABOUT ME
ゆうため
1978年生まれ 首都圏出身 地方都市在住 技術者として一部上場企業で20年勤務 独立めざして中小企業へ転職 コンサルティング会社からロボット会社を経て起業独立