売り上げのKPIがないのならKDI
相変わらず、連休中は動画でマーケティングの勉強をしているのだけれど、その中で「起業したての時は売り上げのKPIを設定できないのだから、そういう場合にはKDIを設定する」というコメントが心に響いた。
KDIというのは、行動指標ということで、売り上げが立たないのであれば、何か行動指標を立てて活動をするしかないという意見なのだが、正にこの3ヵ月は100名の方と会って名刺交換をするという行動指標しか立てていなかった現状に勇気をもらえるコメントだったからだ。
確かに、100人に1件くらいは案件らしきものが転がっているのであるから、これを一年続ければ、10件くらいの案件は獲得できることになるし、1件あたり100万円の売値を付ければ、通年売り上げは1000万円となる算段になる。
こう考えると、心の余裕が生まれるのは確かである一方で、
- 実際に10件の案件をさばけるのか?
- 1件あたり100万円の価格設定で提案して受注を取れるのか
という懸念点がすぐに頭をよぎってしまうのだが、懸念点については別途施策を打って対策をするしかなく、この懸念点があるからと言って行動指針を変更するつもりは今のところない。
直接商品を届ける嬉しさ
連休前に作成したデザインシートを友人宅に届けて回った。
無料でかつ友人相手とは言え、立派な商品であると思っているし、無事に届けられた嬉しさと、やはり手に取ってもらったときの感想を聞きたいと素直に思う。
反応次第では、値段も高めに設定できる可能性もあるし、改善するポイントも見えてくるだろうし、ビジネスというにはほど遠い感じの商品であるが、スモールで経験を積むには良い材料だ。
- 友人も立派な人脈、スモールテストするには活用しない手はない
- 無料というよりもモニター設定として、実績を集める手法
- 注文から納品までの流れの確認、マニュアル化
- 使用したときのコメント、友人だから忌憚のないお客様の実際の声、改善に繋げられる
- 価格設定の相談
など、ビジネス的にはすごく色々な要素が詰まっているため、今後、何かコンテンツを作成した場合には、この手法を取り入れようと思う。
本当の顧客満足を数値で考えられているか
設計者として、製造業に長く携わってきていて、つくづく感じているのが、製品は作れば作るほど品質が上がりコストが下げられる、という原則だ。
だからこそ、売れているモノだけが良い製品として生き続けるわけで、規模の大きいところに対しては太刀打ちできないというのが心に引っかかっている点の一つ。
もう一つが、本当にその装置でお客様が問題を解決できて喜んでもらえるものなのか、という不安が納品後も続くという点である。
世の中に求められる商品であれば数も出るし品質も上がるものだが、一品一様でオーダーメイドするものであると、品質と原価は設計者の腕によるものが大きくなる。
ものづくりで勝負するのはいいことなのか、案件が増える度に自問自答が必要となると感じている。
設備もない、従業員もいない、完全に外部委託しかないものづくりをこれから実践していくにあたって、この不安を関係者に見せてはいけない、ということだけは言える。
コアコンピタンスへの不安はぬぐえないが、依頼されたのであれば、自信を持って、進んでいくしかない。