仕事・転職

終身雇用と年功序列

終身雇用は続くのか!?

私が就職活動をしていた20年前から、これからは年功序列、終身雇用の時代は終わると言われていました。結局、20年経っても年功序列はそこまで変わっていないかなと思います。先日、30代から幹部育成というニュースが出ましたが、結局それをさせている年上の幹部が退かないかぎり年功序列は続くと思っています。

これはピラミッド型の組織体制である以上、ある程度は残ってしまう習慣かと思っています。どういうことかと言いますと、ピラミッド型の組織体制においては、係長、課長、部長とその席はだんだん数が少なくなっていくのに対して、役職を上り詰める人とそうでない人の割合が、役職の椅子の数が一致するような会社はほとんどないからです。

大幅な降格という手を打てない日本企業は一度昇格させてしまった人材に対して、早期退職を促すことしかできないという現状があり、それに相まって終身雇用を美徳とした雰囲気が未だに残っているため、年功序列は継続されると考えています。

コロナで状況は変化

長引くコロナの影響で、この終身雇用というのは崩れつつあるかと思います。業績の悪くなった企業は早期退職を促します。また、転職エージェントも増えてきており、気軽にエントリーできるのに加えて、このコロナで劇的に浸透したリモートによるWEB打ち合わせと在宅勤務により転職活動がやりやすい環境になったからと言えます。

成長している業界では組織も成長していくため、役職の席が増えていきますし、社員募集も増えていくため、実感することはないかと思いますが、業績が伸び悩んでいる業界においては、転職する人が増えてきているかと思いますし、皆さんの周りにも多いのではないでしょうか?

この傾向が続けば、終身雇用を美徳とする文化もなくなり、いわゆる生え抜きばかりの社内の雰囲気に新しい風が入ることで日本の企業も活性化されていくことでしょう。加えて、年功序列の文化も薄れていき、元々職人気質の強い日本人が集中して自分の仕事に打ち込める環境が整っていくことでしょう。

誰のための仕事か

年功序列や終身雇用の文化はよい面も言われていますが、生産性を考えるとよい面はあまり思い浮かびません。同じ会社で20年も務めてそれなりの役職についてしまうと、本来お客様へ関心を高めて価値のある商品を提供することを必死に考えないといけない立場であるのに、上司や部下の顔色をうかがってばかりで、肝心の上司のお客様への価値を提供するための知恵を出す習慣が薄れてきてしまいます。

上司や社長御満悦の商品を作るのではない、ということが長年同じ会社で働いているとどうしても薄れてしまうのです。誰のための仕事かという社会人としての根本をおろそかにしてしまうのは誰が悪いというわけではなく、日本の教育方法にも問題があるかなとは思います。

これからの働き方

社会人になるまでの学校教育が劇的に変更することは難しい現状を考慮すると、ある程度社会人を経験した人たちが転職をして、とにかくどの分野でもよいから新しい風を入れていかないと、日本の企業はこのまま失われた50年に突入してしまうかと思っています。それを防ぐために45歳定年制を自らに課し、何か新しいことをすることで、社会貢献になる動きをとりたいと考えています。

ABOUT ME
ゆうため
1978年生まれ 首都圏出身 地方都市在住 技術者として一部上場企業で20年勤務 独立めざして中小企業へ転職 コンサルティング会社からロボット会社を経て起業独立