今日は、元々、温調医療デバイスを評価してくださる大学の先生にお会いすることになっていたので、その時間を挟んで近くにある食品加工業者の工場を訪問させていただく段取りにした。
完全なる納品を終えて
先週納品した画像検査用のシステムについて、設定が完全に終了していなかったので、朝から再訪問させていただき、再設定をする予定をしていた。
お客様もメーカーと連携を取ってくださって、オンラインで通信をしながら再設定をすることになったのだけれど、画面上の挨拶もそこそこに、現状の設定状況をお伝えすることにした。
昨日までに予習をしていたことが良かったのか、自分でも驚くほどに、設定についての認識レベルが上がってきており、スラスラとお客様と連携が取れているようになっていた。
予想していた通り、選択する学習ツールには相性があるようで、基本的には一つの学習ツールを使う方が望ましいということで、今回は位置調整のツールは使わないようにして、学習サーチのツールのみを使うように再設定をし直すことにした。
結果は、OK、NGの判定をミスすることなく動作するようになって、何名かいらっしゃったお客様の設備担当の方々も納得されている様子であった。
しかし、検知する脱炭素材が2枚重なった場合もOKとしてしまって、厳密な要求にはマッチしていないところではあるが、お客様はそれでも良しとしてくれているので、まずはこの設定で運用をしていただけることになった。
午後からは使用方法などをしたのだが、難解な表情をされていたので、簡易的なマニュアルを作成することをお約束して納品については一件落着となった。
次の案件についての相談もいただいたので、さっそく持ち帰って、実現可能かを実機のセンサーを使って味見試験をすることにした。
大きな被写体でどうなるか分からないが、卓上の小さな被写体では判別できることが分かったので、取説の完成と共に、味見試験の結果も伝えようと思う。
評価してもらうのは嬉しいが
昼から移動して医療大学の先生と打ち合わせを行うために、発注元の社長と大学のロビーで待ち合わせをして、研究室へと向かった。
先生が用意してくれていた、デバイスの考案元となった設備の部屋で、サーマル錯覚を体感した後に、今回試作をしたデバイスを触ってもらった。
学生たちも10人程来ていただき、体感をしてもらったのだが、痛覚を感じる人は2割程度ではあるものの、しっかりと痛みを訴える方がいて、非常に参考になった。
「これは面白い、完成したら買います」と先生もおっしゃっていただいたし、仕様に関しても、最終ジャッジは社長が下す形になるが、先生の意向としては「現状でほぼ問題なし」という結論で、あまり複雑な仕様にならずに進められそうである。
高評価をいただけることは嬉しい反面、年末年始に向けて10台製作について、より一層身が引き締まる思いだ。
資金面においても、もはや信用金庫からの借入がなければ10式分の製作もできない状況になりつつある。
最優先は資金調達一択となってきている。
信用金庫担当者との電話
その資金調達をお願いする信用金庫へ、早朝に残高の証明等をメール送信しておいたので、昼の移動時間に電話連絡を入れてみた。
現状であれば、スタートアップ融資が有力候補であるが、飲食店などの店舗経営をする方むけの商品らしく、毎月のキャッシュフローが見込めないようなビジネスモデルでは、本部で申請が通らない可能性があるとチクリと言われてしまっている。
もう一つの候補としては、団体信用保証協会を絡めた融資ができないかという案で、そうなると期間としては長期化する可能性があるので、どうしますか?という内容の話であった。
こちらとしては、早く資金を調達したいので、その旨を伝えてお願いをするしか手段はなく、とにかく要求のあった資料に関しては、素早く用意して提出するようにしなければならない。