作ってみて売るでは失敗する
技術先行で、何か面白いものが作れそうだと言って作ってみる、それが爆発的な大ヒットを生んだ、という時代があったのは間違いではありませんし、技術者としては憧れるストーリーとなってしまっている気がします。
私が就職活動をしていた20年ほど前は、プロジェクトXなどでモノづくりの秘話がよくテレビのドキュメンタリーで流されていました。そのストーリーに憧れて職業を選択した人も多いかと思います。
しかし、巷では作ってから売るでは通用しないと言われ始めています。日本のモノづくりの衰退もまずは作ってみてしまう、つまり一言でいうと、マーケティングが日本は弱い、そういうことになるかと思います。
そこに気が付き、マーケット部門を設立している企業も多くあります。しかし、マーケットが大切と気が付きはしたものの、本質をつかむことができずにマーケット論などを分かった風にこねくり回してしまい、新しいモノを生み出せない、なかなか成果を上げられない、結局作ってみように逆戻り、そういう負のスパイラルに陥っているところもあるはずです。