設計・ものづくり

記事構成に活用できる?設計で学んだツリー構造

ツリー構造(階層構造)で何でも表現できる

身の回りのものは全て誰かが頭の中でイメージしたものが具現化されているものです。私は設計に携わってきたため、ついついモノが作られる過程や設計される過程をニヤニヤと想像してしまう癖があります。

設計と聞くと、何やら計算式や図面を作成していると思われがちですが、意外と着手初期段階では文字を書くことが多いのです。

機械が求められる要求事項をまとめ、機械が果たすべき機能の項目を挙げていくのです。例えば目の前にあるボールペンの要求事項を想像して挙げてみましょう。

油性インクで滑らかに字をかけること/消せるボールペンに対して消せないこと/自幅は0.1から1.0までラインナップを設けること/価格は150円/コンビニ文具で販売/持ちやすい構造とする/芯は使い捨てで交換可能にする/プッシュ式/ボディー色は複数用意/ビジネスマンが所有して気持ちよくなるデザイン/毎日使って3か月は使えるもの・・・など

これらの要求事項に対して、ボディー部、芯部、先端部、と3つの構造に分けられます。それぞれが果たす機能はざっとこんな感じになります。

ボディー部は、上部のプッシュボタンを保持する/芯が内蔵できるように空洞にする/グリップ部分はゴム製とする/ポケットに入れられるようクリップを有する/先端部が絞められるようにねじがきってある

芯部は、インクが閉じ込められている/バネを保持できるように突起がある/先端部は字太さに応じてボール径が変わる

先端部は、バネを抑える/芯部を抑える/ボディー部とねじで連結する

これらを図にすると添付のようになります。飛行機や自動車などのどんな大きなものでも、マウスやボールペンなどの小さなものでも、基本的には、要求事項とそれを果たす機能を明確にして言語化することが大切となってきます。そして、機能ごとに各部を階層構造にまとめてから一つ一つの部品を設計する流れとなります。

記事を書く前に大切なことは主張と構成

今はWEBライターとして活動している私が最初に取り組んだのは、良い文章とはという初歩的なところの勉強からでした。

おすすめの本をいくつか読むと、テクニック部分はさておき、記事を書く際に最も大切なことは、読者のどんな悩みを解決する文章なのか、を意識することだと聞き驚いています。

設計の前に機能を明確にすること、そして階層構造を考えてから設計すること、という流れが、ライティングの作業でも全く同じなのです。

ものを作るという理系的な作業と、文章を作るという文系的な作業が根本的な部分で同じであったところに、ゴリゴリの理系出身で技術畑を歩んできた私にとっては感動すら覚える気づきなのです。

何はともあれ、読者の悩みを解決するために、何を主張するのか、そこから文章の構成を検討する方が、圧倒的に良い文章が書けるとのことなので、一生懸命取り組んでいるところとなります。

頭の中を具現化する作業は同じ

よい部品とは機能が明確に果たしていること、機能を果たす部品が集まり、階層構造の集合体となって、大きな機能を果たしているのがよい製品となります。

これを言い換えるとこうなります。

よい文章とは、言いたいことが明確に読者に伝わること、言いたいことが集まり、階層構造に構成され大きな主張を読者に伝え、感動や行動を与えるのがよい記事となります。

ものにしても文章にしても、人の頭の中を具現化するという意味では同じであるため、このような現象が起きるのだと考えています。人の頭の中はとても複雑であるため、具現化しようとしたときには、ある程度整理してみないと表現できないのだと思います。

人生プランもツリー構造!?

人生というのも一つの作品と言われます。私も今一度、人生のテーマを掲げて、それを細分化・構造化して日々を過ごすことが大切なのだと感じています。中年だから遅いと思考停止にならずに、頭でイメージした人生を具現化できるようにコツコツ努力していこうと思う今日この頃です。

ABOUT ME
ゆうため
1978年生まれ 首都圏出身 地方都市在住 技術者として一部上場企業で20年勤務 独立めざして中小企業へ転職 コンサルティング会社からロボット会社を経て起業独立