仕事・転職

新任課長の悩みを解決

先日、新任課長からこんな悩み相談を受けました。

「ゆうためさん、部下をもって仕事をするにあたり、よい心得があれば教えてください」

今回は、初めて部下を持つ課長の悩み相談にお答えしたいと思います。

チームとしての相乗効果をめざそう

部下を持つということは、何名かのチームを受け持つということになるかと思います。チームとしての目標を掲げて、一人ではできないことを二人で、三人で、というように、できる限りチームとして機能するように部下を働かせましょう。

そんなこと、ありきたりで分かっている、と言われそうですが、チームの目標に対して、認識を一致させて、全員が言葉で言える組織というのは少ないものです。それはなぜでしょうか?

学校ならまだしも、会社となると全員が大人であり、それぞれ違った価値観や人生観を持っているものです。個性と言ってしまえば簡単ですが、様々な意見を持っている大人を一つの目標に向かわせるというのは、一筋縄ではいきません。

バラバラな価値観の人間を、目標という形で一つの向かう先に進ませるには、強烈な納得感が必要となります。納得感を得られるためには下記の3つの要素がすべて合格点に達しないと生まれないものです。

・各々のスキルアップやキャリアアップの方針にチーム目標がマッチしているか

・組織の上の階層、つまり部や会社の方針や目標がチームの目標とマッチしているか

・売上・利益をもたらすことはもとより、社会的意義が理にかなった目標となっているか

これら3点を課長である自身で言語化し、かみ砕いて部下に伝えるようにしましょう。いきなり目標を伝えるのが難しい場合には、モットーとかスローガンのように取り組む姿勢を統一させることから始めるのも良いかと思います。

集中して仕事ができる環境を整えてあげよう

目標を定めたら、上司のやることは「仕事をしろ」ということを、仕事をしろと言わずにやらせることだけです。

今でこそパワハラとなるため、いいからやれ!なんて言う上司は存在しませんが、根本的には、部下にたくさん仕事をさせた上司がよい上司と言えます。心の中では、いいからやれ、と思っている方は多いかと思います。

いいからやれ、と言われた方が仕事ができる、という部下も中にはいるかと思いますので、ケースバイケースになるかと思いますが、基本的には、いいからやれ、はNGです。マネジメント的には、与える仕事に重要感を持たせて取り組ませるとよい、などと言われます。

仕事を与えることすら面倒に感じる私にとっては、仕事を自分で見つけられるようにしなさい、といつも部下に言い聞かせています。自分で取ってきた仕事は最後までやり遂げる習性があるようで、やれと言わなくても行動してくれることが多いからです。

よほどの怠け者でない限り、人は100%のキャパに対して、80%~120%くらいバラつきをもって仕事をするものです。であれば、上司の役割としては、できるだけ120%に近い作業量をこなせるような体力と集中力を養わせて、維持できる組織を作り、職場環境を整えることを心がけましょう。

とにかく、部下が仕事に集中して取り組んでくれたら、ほとんど目標達成と言っても過言ではありません。

自ら生き生きと働こう

目標を掲げて、仕事に集中しても、組織というものは何もしなければ徐々に衰退していくものです。衰退してしまう原因はいくつかありますが、コツとして、課長自らが生き生きと働くことをお勧めします。

部下だって立派な大人です。人を良く観察しています。課長自らがサボったり、目標にそぐわない方向に進んでいたりしたら、誰だってやる気を失います。だから上に行けば行くほど頑張らなくてはいけない、という面は確かに一理あります。

そんな、課長になったら気が抜けなくて大変です、と言われそうですが、安心してください。私が言いたいのは課長こそ、とにかく頑張れ、いいからやれ、と言いたいのではありません。

頑張った姿を見せるのではなく、とにかく、自らが生き生きと仕事をするように心がけさえすればよいのです。

いわゆるカラ元気というものではなく、大袈裟に言えば、生きる喜びの中に、会社で働く喜びというものを組み込んで、健やかに生きる様を見せてあげるのです。そのくらいの気楽な感じで日々を過ごしていると、部下も、上司の目線を気にしたり、余計なことを考えたりせずに、集中して仕事に取り組めるようになるものです。

今話題の、新庄BIGBOSSがぴったりのイメージかも知れません。明るさの中にも厳しさがあり、言っていることはすごく当たり前のこと、当たり前のことを継続する尊さを部下が気づいてくれたら組織としてはうまく回っていくかと思います。

新任課長、応援しています!自分を信じて突き進んでください!

ABOUT ME
ゆうため
1978年生まれ 首都圏出身 地方都市在住 技術者として一部上場企業で20年勤務 独立めざして中小企業へ転職 コンサルティング会社からロボット会社を経て起業独立