新規取引先にて
土木工事用の部品の発注先として紹介いただきた企業へ朝一で訪問してきた。
工場の隣に事務所がありアットホームな感じの入口で声をかけると、事務の女性が対応をして下さり商談エリアへ案内された。
すぐに社長も来てくださり、図面やサンプル試作品を見ながらひとしきり話をすると、概ね製作は可能ということで、正式な見積もり依頼をする運びとなった。
支給するナット部品については多少の懸念事項が残るものの、まずは引き受けてくださる業者と友好的な関係を築けることができてホッとした。
2代目か3代目の社長は恐らく年頃も近い様子で、商談の中にも多少の雑談を入れながら終止和やかなムードで良い時間を過ごすことができた。
なんでも、事務所は最近リノベーションをしたらしく、手作りのテーブルや椅子、壁の色や照明に至るまでこだわりを感じるたたずまいであって、その話を振ると上機嫌に色々と語ってくださったのが印象的だ。
また、こちらは一人社長でヒーヒー言っている状態をお伝えしているにも関わらず、「どうやって色々な仕事を取ってきているのですか?」と逆質問されてしまったりもした。
「ゼロから何でもやってきていない2代目社長には見えない苦労なのだろうな・・・」そんなことを思いながら次の約束をしてその場をあとにした。
IPOかM&Aか
新規取引先と久しぶりに会話をしたことで、設計案件から離れて少し事業について考えることにした。
まだ、具体的には何も進めることはできないし、何年先になるかも分からないが、一度はやってみたいことの一つがVCから資金を調達して事業を成長させることだ。
この場合、成功したことを前提とすると、出口としてはIPOかM&Aかの2択となるのだが、現段階ではM&Aを選択する方向でしか考えられない。
IPOをした先には、さらに企業を成長させ20億から100億規模、さらにその上を目指すことになって、それはそれで魅力を感じるルートではあるが、人生感と照らし合わせたときには、それを実行する姿をあまり想像できないというか、面白みを感じない。
もし、そういった企業の成長い絡むことができる立場に行けたのなら、圧倒的にやってみたいのは指南役であって、サポート側にいたいと思うのだ。
実際にそういう状況になってみないと分からないが今のところは、M&Aを達成して次の事業を開始したり、何かの協会に入って色々と顔を出せたら、なんて思っている。
いつかそういう日が来た時のために、と考える前に、今ある仕事をコツコツと進めて、今ある事業を成長させるように早く行動をせよ、と別の自分が言うのだが、これの繰り返しでその差が埋まっていくのかも知れない。
単価を上げるか数を増やすか
その今ある事業を成長させるためには、単価を上げるか受注数を増やすかしか手はない。
しかし、設計案件に限って考えると、今のお客さとの関係から単価を上げることは直ぐには達成できないし、交渉が成功したとしても単価が倍になる事はあり得ない。
かと言って、他のお客様も含めて受注数を増やしていったら、一人社長の現状では手に負えなくなって、新たな事業計画や営業活動がおろそかになってしまう。
では、人を増やせば、という話にもなるが、ちょうどうまい具合に1人を賄えるくらいの安定した受注を取るには、中小企業を相手にした設計ビジネスでは厳しいところがある。
ということで、ベース収入として進めている設計案件は、継続しつつも別の角度からの事業展開を並行して考案し行動を起こして成長させていく必要があるのだ。
焦ることはないが、そうのんびりとしている場合でもない。
危機感を持ってアイデアを具体化させていきたい。