シナジー効果は意味あるのか
企業の成長戦略に期待できる作用として、シナジー効果というものがあります。別々の部門や事業を交流させて相乗効果を狙う戦略です。
現場で働いてきた実感としては、効果を発揮できるのは、狙って活動しているときよりも、意外と気にしていない時であったりするものでした。
シナジー効果を生み出しなさい、なんて上に言われて必死に他部門の人と交流をしても、タイミングが合わなかったり、モチベーションが上がらなかったり、うまくいかないことが多かったように感じます。
シナジー効果を発揮させるアイデアなんてすぐに出るわけでもなく、アイデアが出たとしても、タイミングや詰めが甘かったりするものです。
狙うものではなく、心の片隅にいつでもシナジー効果になりそうなアイデアを考えて、準備しておく程度の方が、かえってタイミングを逃さなくてよいのかも知れません。
個人の経験としてのシナジー効果
新入社員の時に携わっていた製造実習の経験が製品開発部門で10年後に活かされた、学生時代にやっていた音楽が、社会人になって取引先の社長と話が合って注文に結び付いた、という経験は誰しもあるのではないでしょうか?
今までやってきた経験に無駄は一つもない、そう思うようにしています。失敗の経験も、恥ずかしい過去も、いずれどこかで役に立つと心の片隅に置いておいて、その時がきたら活かせばよいのです。
点と点を結びつける、この思考をしているときに人は成長しているのではないかと感じています。
現在、私は中小企業にて、新たな経験をたくさんしているのですが、ちょうど2ヵ月経って、ようやく視野を少し広げて物事をとらえられるようになってきました。
すると、大手で働いていた経験がよみがえってきて、「ああ、今やっているのは、前の会社ではあのことね」「この仕事は大手では専門の部署がやっているよな」というように、点を結び付けられるようになってきました。
あの時の経験が、中小企業のこんな仕事に役に立つなんて、一人シナジー効果を生んでいる気分になります。たくさんの点と点はいつかは結ばれるものだ、そう思ってタイミングをの探さないように気を付けています。
大切なことは行動すること
点と点を結ぶためには、たくさんの点を用意しないといけません。点とはすなわち、経験することです。経験をするということは、行動を起こすということです。
成長するためには、何か行動を起こす、それもたくさんの行動があればあるほどいい、何一つ無駄な経験はない、いつか結びつくものだ、結び付けなくてはいけない、その心構えを持つことが重要です。
会社における点は、事業や部署ということになりますが、会社にとっても部署単位での経験同士を結び付けてシナジー効果を生むという意味では同じだと思います。
とにかく行動をすること、中小企業で儲かっている会社はとにかく行動が早くてたくさんのチャレンジをしている傾向にあります。
人としても、行動力のある人は収入がよかったり見た目的にも若々しく魅力にあふれている人が多いように感じます。
とにかくやってみよう、40歳半ばから始めても遅くはありません。私が自ら証明できればと思っています。