756日目 資料作りが思わぬ考察に
生い立ちから現在へのストーリー
水曜日のセミナーに向けて、資料作りを進めていかなければならないのだが、土日含めてあと4日あると思うと、割と余裕があると思いつつ、大枠の骨子を決めていただけで何も着手できていなかった現実に、いつもながらウンザリするところもある。
まずは、自己紹介を兼ねて生い立ちから現在に至るまでの話を10枚のPPTで表現すると決めていたので、今日はその作業にあたった。
人の価値観というのは、最初の一歩を踏んだ時の印象や教育がいつまでも残ってしまうもので、どうしても小学校から過ごした昭和の名残の日本というものの影響を引きずっていると言わざるを得ない。
初代ファミコンやラジカセと言ったものや、テレビやビデオデッキ、炊飯器や冷蔵庫も時代ともにメイドインジャパンの技術はとんでもない速さで進化していったと思っていたが、今から振り返ると、そこには多くの技術者がコツコツと地道な作業を積み重ねていった結果であることがしみじみと伝わってくる気がしている。
しかし、学生時代に感じていたことや思い込み、あるいは大人からの擦り込みもあったかもしれないが、日本の技術力は凄いんだ、という幻想は、社会人になってちょっと違った形で壊されることとなる。
- 技術力は全人類が真似事からの改良を蓄積していった結果である
- 緻密さやこだわりの部分でお国柄が出る部分はある
- ネットの普及で国別の差が出にくくなってきている
確かに、1985年頃から2000年前半くらいまでは、日本の家電製品は世界一級品だったと思うし、それを支えたのは日本のエンジニアであることは間違いないだろうけれど、最盛期の頃の技術者の方々の多くは既に退職されてしまっているだろうし、それを受け継ぐ我々世代も優秀な方は皆マネージメントに移ってしまって、にっちもさっちも行かない状況になっているのではないか、というのが肌感覚で持っている推測だ。
失われた30年は何だったのか
バブル崩壊の1991年からの30年間が失われていると言うそうだが、実質的には震災復興予算などもあって、本当に経済的に厳しい状況になっていったのは、就職氷河期がひどくなってきた1997年あたりからのようであることも、今回の資料作成で知ることとなる。
実際の肌感覚としては、バブル崩壊を感じるほどの裕福な家庭ではなかったこともあるが、生活面においては、娯楽と言えばテレビと音楽くらいで、その点において全く不自由をしなかったと言うことなのだろう。
同時多発テロに始まって、小泉内閣の構造改革、リーマンショック、東日本大震災、アベノミクス、新型コロナ、へと続く20年間を大手企業で過ごすことになったのだけれど、個人的にはそこまで悪い感じはしない時代なのだが、諸外国の成長度合いと比べると、時間が止まってしまっているようで、まるで失われているかの如く表現されているのだと認識している。
サラリーマンとしてうちから見た日本社会の歪を考察するとするならば、
- プロダクトありきの事業計画の行き詰まり感
- 一方で不慣れなマーケットイン思考による困惑
- ROIを重視しすぎるために生じる新規開発への遅れ
- マネージメント優先の人事制度による技術者離れ
と簡潔にまとめることができるのだが、独立に際して独自の強みとしている部分をアピールするなら、分業化が進んでしまって、全体像をみられる人がいない、という現状を言うことが大切だ。
一方で、日本は部署をたらい回しにされたジェネラリストが増えているという評論もあるが、それは④の現象から生じる歪と捉えることができる。
独立理由とファン獲得のための姿勢を
このような社会構造を解決しするために独立したと言ってしまえば恰好がよいが、そんなことできる訳でもないし、実際にそこが理由で会社を辞めたわけではない。
確かに、会社に所属していたら、大小さまざまな組織的な摩擦にすり減らされることもあるし、こうしたらよいのに、と思うことも実行に移せないことが多々あるから、それなら独立した方がやりたいことをやれる、という魅力があったのは事実だ。
しかし、かと言って、単純に夢とか好奇心とか、そんな綺麗ごとだけを振りかざしていたわけでもなく、どちらも有効打とはなるが決定打にははならない。
ものづくりや手を動かすことは好きではあるが、それが無くなったら死ぬという訳でもないし、他にも興味がることや好きなことは沢山あるはずだから、やりたいことだけのために独立したとも言い難いのだ。
やはり、決定的なのは、これまで出会った方々と過ごす時間を大切にしたい、という強い思いからきているようと思っている。
それから、夢とかやりたいこととかそんなに大それたことではなく、単純に見えない道を進む楽しさ、というのもあって、それも大きな理由の一つと言えるかもしれない。
この辺りの独立した理由というのは、常に聞かれることであって、その回答次第でファンになってもらえるか、そうでないかが分かれる気がしている。
逆にファン作りには欠かせない要素なのかも知れないのだから、ズバッと言えるようにしておきたいものだ。
