できないものはできない

冷感装置は来週月曜日に納品予定で、昨日に続いて今日も放熱用のアルミブロックが届き、一通りの部品が揃ったところで、いち早く温度の下降具合を試してみなければならない。

というのも、仮に仕様未達となれば、月曜日の納品が遅れるだけでなく、さらに別の施策を考えて部品を手配して、さらなる改良を加えるという判断をしなければならないからだ。

放熱と吸熱のバランスを改善させた部品であるが、実際に試してみると、確かに良くはなっているが、肌に触れた際の温度下降レートが緩やかになってしまって、微妙なところであることが判明したのが昼過ぎである。

肌に触れた状態で20秒で15℃まで下降、と何となく要求事項を読み解くと、そんなレートであるのだが、これを達成しようとするならば、電気的にも放熱的にも大幅な容量アップが必要となり、とてもじゃないけど予算の範囲内では済まなくなる。

加えて、試作もしなければいけないだろうし、どんどん窮地に陥る可能性もあるだろう。

そう考えて、お客様へは、現状を上手くお伝えしつつ、何とかこの状態で引き取ってもらえるような交渉をしてみた。

できないものはできない、そういう開き直りの精神も必要であるが、一方で、土日も使ってできる限りの改善はしてみる、という旨もお伝えすると、それなりに理解はしてくださったようで、ひとまずは、やり直しの危機だけは避けることができた。

ありがたい話にはコミュニケーションを

先日急きょ舞い込んできた粉体計測装置については、お客様が所属する企業は大手企業のグループ会社ということもあって、取引条件には気を付けなければと、今一度確認をしていただいていた。

普通に購買取引でOKということと、予算400万円に対して、ユニットごとに3分割、または4分割というところで、そうなると一件あたり50~60万円くらいの規模の受注をいただける算段となりそうだ。

また、装置とは別に購入品を代理で発注して納品して欲しいという、いわば商社的な扱いでの対応も打診され、そちらについても10~20%のマージンをいただくことであればと返答すると、感触の良い反応をしていただけた。

このお客様から、トータルで500万円と予算を計上して、新たな主要顧客としてしっかりとコミュニケーションを取っていくフェーズになってきている。

冷感装置の納品が終われば、スマート農業と並行して、こちらの対応も手厚くしていかなければならない。

懐かしい顔ぶれでも変わらない気持ち

夜は、新卒から20年間お世話になっていた大手企業の同期会に参加することになっており、久しぶりに会う戦友たちとの再会に心を躍らせながら会場に向かった。

社内にいても数年間も会わないことはざらにあるし、既に辞めてから4年が経っても、何事もなかったように普通に乾杯をして他愛もない話から今の会社の状況まで、ざっくばらんに情報交換をさせてもらえた。

思えば20数年前、ベンチャー企業を設立することに憧れて、それでも方法すらわからず、そんな度胸もなく、就職活動をした日々や入社した日が、まるでタイムスリップしたかのように鮮明に記憶がよみがえる。

それは、4年前にも感じた感情でもあり、ようやく憧れの独立した活動ができていることへの、遠回りもしたが、振り返れば必然とも思えてくる、そんな気分を懐かしい顔を見渡しながらしみじみと味わっていた。

不思議なもので、このような同世代の人から必ず言われる、「何で辞めたのか」「何んで独立したのか」そんな陳腐な質問が一つもなかったのは、お互いに切磋琢磨していこう、という意思の表れなのかもしれない。

いずれにしても、何十年経っても変わらずに、一貫性をもって、ストーリーを以って人生を進めていく、思いを胸にやっていくだけだ。

ABOUT ME
ゆうため
1978年生まれ 首都圏出身 地方都市在住 技術者として一部上場企業で20年勤務 独立めざして中小企業へ転職 コンサルティング会社からロボット会社を経て起業独立